餓狼伝説スペシャル世界大会2019、決勝トーナメント全試合の結果と感想

もくじ

決勝トーナメント進出者16名の紹介

決勝トーナメント1回戦

準々決勝

準決勝・3位決定戦

決勝

戦い終えて~世界大会2019総括

世界大会関連記事

【決勝】餓狼伝説スペシャル世界大会2019 20190811
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は p.jpg です

こんにちは、京都のガロスペプレイヤー、管理人Pことピクシーです

今回の記事では2019年8月11日に高田馬場ゲーセン・ミカドにて行われたガロスペ世界大会2019の決勝トーナメント全試合の結果と感想をつづってまいります

ミカド様がupしていただいている動画と併せてお楽しみくださいませ

なお、文中のプレイヤー名はすべて敬称略とさせていただきます、ご了承ください

決勝トーナメント進出者16名の紹介

1.Shiva神(東京都・十平衛)

予選1回戦:かわごえ(静岡県・アンディ)2-1

予選2回戦:シュラガユク(愛知県・クラウザー)2-0

ブロック決勝:ユリサカ仮面(神奈川県・ギース)2-0

一回戦のかわごえアンディ戦では若干の緊張も見られたが、二回戦のシュラガユククラウザーとの大一番とユリサカ仮面ギースとのブロック決勝ではさすがは前回大会世界王者とうならせる死角の無い完璧な立ち回りを見せ、他のPV登場メンバーが次々に姿を消す中ここまで勝ち上がってきた。連覇に向けて視界良好

2.POM@高崎サティ勢(千葉県・舞)

予選1回戦:Noine(神奈川県・ギース)2-0

予選2回戦:ざんぎ(兵庫県・ベア)2-1

ブロック決勝:違う?@ダンクドリーム世界王者(東京都・十平衛)2-0

もともと龍炎舞の使い方がうまいプレイヤーだが、ブロック決勝の違う?十平衛戦で見せたダッシュ二本の龍炎舞狩りのように今日は当て勘が冴え渡っている印象。ざんぎベアのトリッキーな動きにはやや戸惑いも見せていたが全体に安定している

3.C-YA(新潟県・テリー)

予選一回戦:プーヤン(大阪府・ジョー)2-0

予選二回戦:HOP(大阪府・ギース)2-1

ブロック決勝:へっぽこ(大阪府・ギース)2-1

関西勢との三連戦を制して勝ち上がってきた新潟の星。飛び道具をクラックシュートで抜けるのが非常にうまく、その他細かい部分に至るまでテリーの潜在能力を十二分に引き出している。決勝トーナメントでも切れ味鋭いクラックが見られるか

4.超アイパラ(東京都・クラウザー)

予選一回戦:なかじま工務店(茨城県・タン)2-0

予選二回戦:タジマ(静岡県・アンディ)2-0

ブロック決勝:うっち(愛知県・ダック)2-1

近年実力を大いに伸ばしているミカドの新進気鋭の若手クラウザー。世界大会直前まで全国各地を放浪していたようで試合勘が心配されたがここまで勝ち上がってきた。今大会でも試合ごとに成長している印象

5.NANASE(愛知県・ビリー)

予選一回戦:ろうあげ(兵庫県・舞)2-1

予選二回戦:ノエル(愛知県・十平衛)2-1

ブロック決勝:ムツミ(神奈川県・アクセル)2-1

3試合いずれも2-1と接戦を制して勝ち上がった連打力に定評のある名古屋のビリー使い。ビリーらしい立Aと下Cのリーチをいかした安定の動きだけでなく、時には思い切った強襲飛翔棍連発モードなど緩急のつけた立ち回りがうまい。前回大会のベスト16越えなるか

6.ところてん(千葉県・キム)

予選一回戦:なおなお(愛知県・キム)2-0

予選二回戦:たこやき(東京都・ジョー)2-1

ブロック決勝:通りすがり(愛知県・ダック)2-0

ほぼノーマーク状態で勝ち上がってきた今大会の台風の目。名古屋の若手実力者なおなおキム、どちらも強豪として全国区の知名度を誇るたこやきジョー、通りすがりダックと豪華なメンバーを倒した実力は決してフロックではない。決勝トーナメントでも大物食いにそなえて爪を研ぐ

7.ピクシー(京都府・アンディ)

予選一回戦:ヨル(愛知県・ギース)2-1

予選二回戦:ビブン(東京都・舞)2-0

ブロック決勝:4126(神奈川県・タン)2-0

一回戦ほぼ負け試合だったヨルギースとの死闘を乗り越えたことで、失うものがない二回戦以降はビブン舞、4126タンら強豪相手にのびのびと戦えたことで実力以上の結果が出せた、関西勢悲願の頂点をねらう

8.リンク(大阪府・ジョー)

予選一回戦:立斬影(山梨県・アンディ)2-0

予選二回戦:ザマ(東京都・舞)2-0

ブロック決勝:ポー(新潟県・ジョー)2-1

予選一回戦、二回戦ではこれがあのツイッターでアイドルに連日謎のハリスラテロをかましているあのリンクさんか、と疑わせるような理知的な戦いを見せ、ブロック決勝では新潟の冷静無比なポージョーをも戸惑わせる「らしい」動きで翻弄した。相変わらずつかみどころのない立ち回りだが実力は本物である

9.スパム(大阪府・アンディ)

予選一回戦:ekinoko(愛知県・ビリー)2-0

予選二回戦:宴帝(埼玉県・ビリー)2-0

ブロック決勝:ZackyWild(神奈川県・アンディ)2-0

今大会でいよいよベールを脱いだ関西のリーサルウェポン。一回戦と二回戦ではややらしくない動きも散見されたがブロック決勝でほぼ完封する動きを見せ、決勝トーナメントに向けて仕上がってきた印象

10.GARO坊(東京都・アンディ)

予選一回戦:ナルキ(愛知県・舞)2-1

予選二回戦:ぐっぴ~(徳島県・ダック)2-0

ブロック決勝:ボム(埼玉県・チン)2-0

大会で常に上位に入る知名度抜群のガロスペプレイヤー、今大会でも一回戦でやや危ないシーンはあったが二回戦以降はさすがの安定した立ち回りで決勝トーナメントに進んできた。今大会からライン移動を駆使するなど立ち回りを試行錯誤している様子

11.ヤマカワ(東京都・ビリー)

予選一回戦:ひぃさん(愛知県・タン)2-1

予選二回戦:公明(愛知県・キム)2-1

ブロック決勝:ゆきのふ(神奈川県・ダック)2-0

予選で世界3位入賞経験のあるひぃさんタン、世界大会大会三連覇の絶対王者公明キムを倒すジャイアントキリングを見せ、堂々決勝トーナメント進出を果たした期待の新星。荒れ気味の今大会を象徴する活躍で決勝トーナメントでも勝ちあがり、世代交代の旗手となるか

12.GON(東京都・キム)

予選一回戦:りりやん@名狼会(愛知県・舞)2-0

予選二回戦:みやーん(兵庫県・チン)2-0

ブロック決勝:ビーン(大阪府・チン)2-0

レアキャラのチン二連戦と珍しい戦績、ここまで全てストレート勝ちの安定した立ち回りが光る。なかでも脅威の立ち回りで強敵を葬ってきたビーンチンの圧力にのみこまれることなく二本連取したブロック決勝は会心の試合だった。決勝トーナメントでも上位進出をねらう

13.ぴくしぃ@がんばれ北海道(北海道・キム)

予選一回戦:ジオノ(愛知県・ギース)2-1

予選二回戦:K(東京都・テリー)2-1

ブロック決勝:それがし(東京都・ギース)2-1

すべて2-1の接戦を制して勝ち上がってきた。相手に攻め込まれる場面ではライン移動の使用もためらわない現実的な戦い方が目立つが基本的な立ち回りもうまい。ここぞという場面でのライン飛ばしの当て勘が秀逸

14.与作(群馬県・キム)

予選一回戦:いるぱり(千葉県・キム)2-0

予選二回戦:クマタロス(北海道・ベア)2-0

ブロック決勝:茶帯ギース(大阪府・ギース)2-0

全てストレート勝ちでの勝利で決勝トーナメント進出を果たした。特に二回戦の難敵クマタロスベアを寄せ付けず勝ち上がった戦いぶりが際立っていた。代名詞のライン逃げ戦法が決勝トーナメントでも猛威を奮うか

15.おりはる(東京都・十平衛)

予選一回戦:ハルミチ(東京都・ギース)2-0

予選二回戦:AKIRA(千葉県・ビリー)2-1

ブロック決勝:一匹狼(宮城県・キム)2-0

見ている方まで胃が痛くなるような時間を一杯に使った強豪との連戦を制して勝ち上がってきた。特に二回戦の互いにワンミスも許されないAKIRAビリーとの行き詰る攻防は予選のハイライト。非常に研究熱心なプレイヤーで「キャラ対の鬼」の異名を取るが今大会で積み重ねた研究の成果が開花している

16.へたれのとろ(愛知県・キム)

予選一回戦:イタリアン(新潟県・キム)2-0

予選二回戦:加藤(当日枠・舞)2-0

ブロック決勝:ジャスコ(兵庫県・ダック)2-0

名古屋の強豪、大会荒らしのとろキムが下馬評どおり決勝トーナメントまで勝ちあがってきた。ブロック決勝のジャスコダック戦では危ない場面もあったが幸運にも助けられた。公明キムにつづき名古屋から二人目のキム優勝者となれるか

決勝トーナメント一回戦

第1試合 Shiva神(東京都・十平衛)VS POM@高崎サティ勢(千葉県・舞)

開幕センベイから先手を取ったのはShiva十平衛、忍び鉢は冷静にしゃがみでスカし裏からのコンボで体力差を広げる。スラを当てて龍炎舞を誘いそこに避け攻撃差し込みを狙うがこれはミスして二段目をもらってしまい、ここからPOM舞が反撃ののろしをあげる。センベイをしゃがみ歩きでかわしてから小足、大足、龍炎舞で体力を奪い、気づけば互いに残り体力わずかの状況。ここでShiva十平衛が花蝶扇にスラをあわせるがわずかに届かずPOM舞が下Bを差して1本先取

2本目は思い切ってShiva十平衛がスラで攻め込む。何気なくばらまいているように見えるがPOM舞の動きたいところに先回りして置いてあるような味のある打ち方はさすが前回チャンピオンといったところ、面白いようにスラがヒットし2本目はShiva十平衛が取り返す

勝負の3本目、開幕POM舞の不気味なしゃがみ歩きに思い切ってダッシュ二本を通したShiva十平衛が先制、ここから近距離で互いに技を応酬するがヒット数で上回る十平衛を舞の攻撃力が凌駕しPOM舞が体力リード、両キャラの技の威力の差が如実に現れる格好に。体力差を埋めるべくShiva十平衛はさすがの読みでダッシュ二本を次々に通すが、最後はタイムアップでPOM舞が紙一重の差で逃げ切った

勝者:POM@高崎サティ勢 2-1 Shiva神

第2試合 C-YA(新潟県・テリー)VS 超アイパラ(東京都・クラウザー)

C-YAテリーは昔ゲーメストの最終ページで通販していたようなテリー仕様の星マークの入った赤ジャケットと帽子を装着し気合の登場。飛び道具の撃ち合いでは勝ち目の無いC-YAテリーは開幕から積極的にアイパラクラウザーに前ジャンプから接近をこころみるも、これはことごとく避けで返されてしまう。決勝トーナメントの緊張からかジャンプA漏れなどややらしくない動きも見られ、冷静に技を差し込んだアイパラクラウザーがまず1本先取

2本目はC-YAテリーが開幕バーンで相打ちを取り攻勢の姿勢を見せると、やや気おされたかアイパラクラウザーは守勢に回る状況に。何度かあった対空のチャンスだが対空ミスが目立ち体力リードはC-YAテリー。最後は背の高さを生かしてくらい投げを狙ったところにC-YAテリーがコンボを叩き込み、2本目を取り返す

勝負の3本目、距離をとってブリッツを撃つアイパラクラウザーのC-YAテリーは飛びを狙うが冷静さを取り戻したクラウザーのレットマ、立B対空が次々に差さる。体力リードされた苦しい状況でC-YAテリーは十八番のクラック飛び道具抜けを披露し会場をわかせるが反撃もここまで。最後はライジングの着地にサブマリンアッパーを差したアイパラクラウザーが熱戦を制した

勝者:超アイパラ 2-1 C-YA

第3試合 NANASE(愛知県・ビリー)VS ところてん(千葉県・キム)

1ラインステージでの攻防、ところてんキムは飛翔脚から下C→半月斬につなぐ基本のパターンでNANASEビリーを攻め立てるが、これはことごとくビリーの棒のリーチの前に跳ね返されてしまう。やや単調な攻めになったところで着地に立Aが決まりNANASEビリーが1本先取

2本目も同じようにところてんキムは飛翔脚を駆使して空から攻め立てるが、やや踏み込みが足りずNANASEビリーは着地を冷静に立A、下Cなどでつつき体力リードを奪っていく。最後はところてんキムのライン飛ばしの戻りに下Cが当たってNANASEビリーが二本連取で危なげなく勝利をおさめた

勝者:NANASE 2-0 ところてん

第4試合 ピクシー(京都府・アンディ)VS リンク(大阪府・ジョー)

関西勢同士の対決となったこの試合、開幕飛びから斬影拳で仕掛けるピクシーアンディ。ここで斬影拳が当たれば起き攻めでたたみかけることができるがリンクジョーは慎重にガードを固めてダメージを最小限にとどめる。ハリケーンアッパーと飛翔拳の撃ち合いからスラッシュキックと強空破の差しあいになるが、飛び道具の性能の差でリンクジョーが押し気味に。苦しくなったピクシーアンディは強斬影に望みを託すがリンクジョーはこれをことごとく下Bで迎撃、飛びが通るチャンスもあったが最後まで守りきってリンクジョーが1本先取

2本目も離れて飛び道具を撃ちあう展開に、ここでハリケーンの出がかりにピクシーアンディの斬影拳が差さるが、その後の起き攻めはリンクジョーが亀のようにガードを固めて追撃を許さず被害を最小限にとどめる。ここから反撃に転じたリンクジョーはハリケーンでダメージを蓄積させてゆく、追い詰められたピクシーアンディの最後の斬影拳をあざやかに避けで返し、リンクジョーが二本連取でベスト8にコマをすすめると、会場から「ハリスラ!」コールが湧き上がった

勝者:リンク 2-0 ピクシー

第5試合 スパム(大阪府・アンディ)VS GARO坊(東京都・アンディ)

引き出しの多さが問われる同キャラ戦、開幕は両者バクステと後ろジャンプで距離を取り慎重な姿勢を見せる、飛び道具を撃つGARO坊アンディに対してスパムアンディはジャンプ、強空破、避けと対処を変えて的を絞らせない。もつれた状況からGARO坊アンディはライン移動を試みるがこれも劇的に状況を変えるには至らない。膠着状況でスパムアンディが一瞬のスキをついてバクステに強斬影を差しこむと状況がいっぺん、ここからラッシュをかけ最後はジャンプの後ろから立Bをさし1本目はスパムアンディが先取

2本目も互いに避けと強斬影を仕込みあう攻防、ライン移動攻撃の奇襲が通りGARO坊アンディが先制するが、スパムアンディもめくりライン移動からのコンボを決め体力互いに残りわずかの状況。ここでGAROアンディ乾坤一擲の強斬影が当たり、起き上がり重ねの飛翔拳で削りきって2本目を取り返す

運命の3本目、開幕は互いに慎重に様子を見るがスパムアンディが思い切った強空破で先制すると画面端でGARO坊アンディはライン移動を繰り返す。自動避け仕込み攻撃がヒットする場面もあったが全体的には攻撃を被弾する状況が多くスパムアンディが体力リード。ここでスパムアンディが近距離で弱空破を放つ、これはガードされたら手痛い反撃を受ける間合いだったが斬影対策の避け仕込みを見越した裏の裏をかく選択であった、これが見事に2ヒットし勝負あり。激戦を制したスパムアンディがベスト8に勝ち名乗りを上げた

勝者:スパム 2-1 GARO坊

第6試合 ヤマカワ(東京都・ビリー)VS GON(東京都・キム)

開幕ライン飛ばしを当てるGONキムだがこれは相打ちになりめくり攻撃で畳み掛けるにはいたらず距離を離しての攻防に。弱と強いの飛翔脚をうまく混ぜて何度かヤマカワビリーの対応ミスを誘うGONキム、しかしヤマカワビリーの対応も精度が高く全体にはビリー優位の流れ。崎に体力赤点滅したのはGONキムだが鳳凰脚で強引につっかけることはせずあくまで飛翔脚での攻めにこだわるが、タイムアップ寸前にライン飛ばし攻撃があたってヤマカワビリーが一本先取

2本目、GONキムの開幕の飛びにヤマカワビリーがライン飛ばしを当て、そこからのラインの攻防にも競り勝ち先制、そこから起き上がりに立Cからのコンボも決めて体力リードを奪う。GONキムはここで1本目には見せなかった鳳凰脚を出すがヤマカワビリーは見てからライン飛ばしを冷静に当てGONキムの攻撃の選択肢をことごとくつぶしていく。心理的に袋小路に追い詰められたキムはジャンプミスを投げられるなど攻撃が空回りしてしまい、最後は下Cが差さってヤマカワビリーが危なげなく二本連取で勝利をおさめた

勝者:ヤマカワ 2-0 GON

第7試合 ぴくしぃ@がんばれ北海道(北海道・キム)VS 与作(群馬県・キム)

互いにキム使いかつライン移動を駆使するプレイヤー同士、どのような戦いになるか注目が集ったが開幕からライン飛ばしを振り合う静かな立ち上がり。ここで半月斬削りを取り先制したぴくしぃキムがまずライン移動、しばらくラインでの攻防が続くが手前ラインで垂直ジャンプしたところに与作キムが背後に回ってピヨりコンボを叩き込む。ピヨりからのコンボは途中で遠Aに化けたがこれを逆手にとって投げにつなぎ体力大幅リード、最後はライン移動から半月斬二削りで与作キムが1本先取

2本目はぴくしぃキムの飛翔脚が決まり先制、ここからライン移動の攻防となりライン攻撃がカチあう相打打ち状態で互いに体力を減らしていく展開に。ラウンド補正もあり体力リードを奪ったのはぴくしぃキムだが、残り体力ほぼ0の状況に追い詰められた与作キムもラインの攻防から下C鳳凰脚で削るなど序々に体力差を詰めていく。互いにライン移動を繰り返すライン合戦の様相を呈するが、ここで与作キムはラインの攻防から飛燕斬を3連続でヒットさせ逆転で勝利をつかんだ。2ラウンド目は互いにほぼライン移動絡みの攻防以外で体力ゲージが動かない戦いとなった

勝者:与作 2-0 ぴくしぃ@がんばれ北海道

第8試合 おりはる(東京都・十平衛)VS へたれのとろ(愛知県・キム)

開幕から接近戦となった1本目、おりはる十平衛はスラを要所要所で差し込み飛翔脚には立bからの小さいコンボを決めて体力リードを奪う。とろキムも下C当て半月斬のコンボと鳳凰脚で攻め立てるが、これもおりはる十平衛は鳳凰脚を冷静に立Bで止めてダッシュ二本につなぎ流れをゆずらない。最後はやや暴発気味のジャンプに下B対空をあわせておりはる十平衛が1本先取

二本目は飛翔脚主体の1本目から動きを変えて生出し半月斬で攻め立てるとろキム、ところどころでおりはる十平衛の小技と相打ちになるがそれも必要経費と割り切ったような強引な攻めが奏効し威力の差で体力リードを奪う。ここで画面端に追い詰められたおりはる十平衛がバクステから投げを通しめくりを狙うがこれはとろキムがライン逃げで回避。最後は飛翔脚の削りで2本目を取り返す

3本目、開幕にフェイントを混ぜてからダッシュ二本を通したおりはる十平衛が先制。センベイを投げると見せかけてなかなか投げない戦法でとろキムの飛びを誘発し、着地に攻撃を差し込んでじわじわ体力を奪っていく。とろキムも思い切りのいい飛燕斬で割り込み反撃に出るが、最後までキムの飛びに対処しきったおりはる十平衛があぶなげない試合運びで勝利をつかんだ

勝者:おりはる 2-1 へたれのとろ

準々決勝

第1試合 POM@高崎サティ勢(千葉県・舞)VS 超アイパラ(東京都・クラウザー)

離れてブリッツを撃つアイパラクラウザー、POM舞の飛びを立ちBで落としてからは完全に砲台モードに移行してブリッツを撃ちまくる。舞も弱龍炎舞で相殺して反撃のチャンスを伺うがタイミングをずらされた強ブリッツをくらって画面端へ、ここからのラッシュをしのぎきれずアイパラクラウザーがまず一本先取

2本目、POM舞は開幕に飛びを通し体力リードを奪うと、機を見て放った必殺忍び蜂が見事に下段ブリッツを抜けつつクラウザーにヒット、体力リードを奪われたアイパラクラウザーもブリッツ→レットマの連携で攻め立てるがPOM舞は冷静にレットマを立Dで落とし時間切れ勝利、二本目を取り返す

勝負の3本目、アイパラクラウザーは開幕バクステで距離をとると砲台モードに移行、POM舞はムササビの舞や必殺忍び蜂で弾抜けをねらうもことごとく被弾し画面端へ追い詰められてしまう。ここからアイパラクラウザーが仕留めにかかり画面端攻めであっという間に葬り去って準決勝進出を決めた

勝者:超アイパラ 2-1 POM@高崎サティ勢

第2試合 NANASE(愛知県・ビリー)VS リンク(大阪府・ジョー)

開幕ハリケーンアッパーを撃つリンクジョー、これを強襲飛翔棍でかわしたNANASEビリーの下りが決め撃ちスラッシュキックに見事にヒットし先制、この後も何度も強襲飛翔棍で襲い掛かるが、リンクジョーは対処しきれずじわじわと体力リードを奪われてしまう。最後画面端付近でハリケーンを避けそこねてピンチを招くがバクステ旋風棍で冷静に切り返し、NANASEビリーが1本目を先取した

1本目の動きでリンクジョーが強襲飛翔棍への対処が甘いと見て取ったか、2本目も強襲飛翔棍を連発してリンクジョーを翻弄していくNANASEビリー、ところどころでスラッシュキックや下Cを差し込み反撃するリンクジョーだが、強襲飛翔棍に攻撃のリズムを寸断されて攻勢を続けることができず、最後は三節棍削りから連携の下Cが当たってNANASEビリーが2本連取で勝利をおさめた

勝者:NANASE 2-0 リンク

第3試合 スパム(大阪府・アンディ)VS ヤマカワ(東京都・ビリー)

スパムアンディは予選トーナメントから数えて3戦目のビリー戦、開幕に満月打ちからあわよくばの4段ピヨらせコンボを狙うヤマカワビリーだが、これはスパムアンディに読まれて避けで対処されてしまう。離れて飛翔拳を撃つスパムアンディはヤマカワビリーの前飛びをタイミングの難しい背中当て斬影拳で迎撃、最後は画面端に追い詰めてからの強空破がバクステに差さり、スパムアンディがまず1本先取

2本目も避けと飛翔拳主体に戦うスパムアンディ、ヤマカワビリーも要所で下Cや立Cからの三節棍で反撃、それでも強斬影で画面端に追い詰められるが超火炎旋風棍で切り返すなど気を吐く。最後は体力0ドットの状況で対空のタイミングをうかがって前に歩いていたスパムアンディが唐突に出した弱空破が削りとなって、これがヤマカワビリーの快進撃に終止符を打つダメージとなった。スパムアンディが二本連取で準決勝進出を果たした

勝者:スパム 2-0 ヤマカワ

第4試合 与作(群馬県・キム)VS おりはる(東京都・十平衛)

開幕からライン移動攻撃を繰り返す与作キム、安直に追いかけると飛燕斬が待っているのでおりはる十平衛はうかつに手を出せない。気づいたら画面端に追い詰められライン移動から半月斬削りでダメージを奪う。おりはる十平衛は通常技キャンセルからダッシュ二本などを狙うが、センベイだろうがダッシュ二本だろうが関係なく回避できるライン移動の前には意味をなさない。1本目は時間切れ体力リードで与作キムの勝利

2本目もライン移動を繰り返す与作キム、さしものおりはる十平衛のキャラ対もライン逃げ三次元戦法には対応仕切れず次々に被弾、削りダメージを蓄積してしまう。このまま体力リードで逃げ切り勝ちと思われたが与作キムが不用意に放った強半月斬を見切って垂直ジャンプでかわすとここからコンボを叩き込み、タイムアップ直前で逆転に成功したおりはる十平衛が2本目を取り返す

3本目もライン移動を繰り返し、時折放つライン攻撃からの半月斬削りで体力リードを奪う、おりはる十平衛の最後の望みを託したダッシュ二本も無情に与作キムのライン飛ばしで止められ、与作キムが準決勝に進出した

勝者:与作 2-1 おりはる

準決勝・3位決定戦

準決勝第1試合 超アイパラ(東京都・クラウザー)VS NANASE(愛知県・ビリー)

試合前のジャンケンで勝ったアイパラクラウザーはガー不のある1Pではなく1ラインステージを選択。開幕NANASEビリーの下Cを当て身でつかまえて幸先良く先制する。画面端に追い詰められたNANASEビリーだがこれまでの戦いで幾度も見せてきた強襲飛翔棍で脱出に成功、ここから強襲飛翔棍連発してアイパラクラウザーを逆に画面端に追い詰める。下Cと三節棍で体力をじりじり奪い返し、互いに1発で勝負が決まる状況の中、下Cを決めたNANASEビリーが逆転で1本先取

2本目は飛ばして落とすモードに入りたいアイパラクラウザーが距離を取る事に成功、ここからブリッツを連発するがNANASEビリーの飛び込みの間合いを計りきれず対空をつぶされる状況が続く、たまに飛んでくる強襲飛翔棍がアクセントとなってNANASEビリーの動きを補足仕切れない状況、最後はレットマの着地に立Aからのコンボを決めてNANASEビリーがストレートで決勝進出を果たした

勝者:NANASE 2-0 超アイパラ

準決勝第2試合 スパム(大阪府・アンディ)VS 与作(群馬県・キム)

開幕から飛翔脚で攻め立てる与作キムに対し、手前着地には下A、かぶるような飛びには避けで対処していくスパムアンディ、しかし飛翔脚の見切りが難しくすぐ飛翔脚からの半月斬で序々に体力を削られていく。追い詰められたスパムアンディは強斬影で切り替えし、バクステに下Aからの小さいコンボで体力逆転に成功、最後は飛翔脚にあざやかに昇竜弾を合わせて1本先取に成功する

2本目も対処の難しい低空飛翔脚で攻め立てる与作キム、スパムアンディは技の空振りに強斬影を当てるがその後の起き攻めは全てライン移動で回避する与作キムに追撃ダメージが与えられず単発の攻撃に留まる。最後は低空飛翔脚の着地に斬影拳を狙うがそこに置いてあった遠立Cが2ヒットし与作キムが2本目を取り返す

勝負の3本目、開幕に技の差し合いから強斬影を当てたスパムアンディ、ここから起き攻めを仕掛けるが与作キムはライン移動で回避、その後の攻勢も全てライン移動で回避する与作キム。こうなると斬影拳単発ヒットの積み重ねにかけるしかないスパムアンディだが、それを見透かしたように与作キムは遠立Cで迎撃、最後は飛翔脚が当たって与作キムが決勝進出を果たした

勝者:与作 2-1 スパム

3位決定戦 超アイパラ(東京都・クラウザー)VS スパム(大阪府・アンディ)

開幕前進して避け仕込みAを出すスパムアンディ、クラウザーの開幕ブリッツをつぶす狙いだがこれはバクステで距離を取ったアイパラクラウザーの前に企図は実らず。距離を取ったクラウザーはブリッツから飛ばして落とす砲台モードに移行、スパムアンディの飛びや空破弾を次々に迎撃し体力リードを広げる。しかし画面端付近で避け攻撃を当てた一瞬のチャンスにスパムアンディは飛翔拳を連発、これを避けそこねたアイパラクラウザーは次々に被弾、最後は弱空破が差さりスパムアンディが逆転で1本目をうばった

2本目は離れて砲台モードのアイパラクラウザーが序盤リード、ここから投げ確定の弱空破ガード後に逆にスパムアンディに投げられるミスもあったが、画面端に追い詰めてブリッツと立Bで体力大幅リード。残り体力わずかのスパムアンディだったが強斬影を当てて切り返すと避けや飛翔拳でじわじわ体力を奪い、最後は先読み強空破を当てて二本連取で3位に輝いた

勝者:スパム 2-0 超アイパラ

決勝戦

餓狼伝説スペシャル世界大会2019決勝 NANASE(愛知県・ビリー)VS 与作(群馬県・キム)

注目の集った試合開始前のジャンケン、ここでNANASEが勝てば1ラインの目もあったが・・・結果は与作が勝利、会場から笑い声とため息が漏れる。

開幕から飛びを繰り返す与作キム、ここでNANASEビリーがジャンプの背後を取る絶好のチャンスを迎えるが着地に攻撃を重ねることに失敗。命拾いした与作キムはここからライン移動を連発、ライン攻撃をバクステで避けたNANASEビリーの着地のスキに立Aから気絶コンボを叩き込んでまず与作ビリーが1本先取

2本目、ライン移動を繰り返す与作キム、NANASEビリーはラインの攻防はやや不慣れな印象。ライン移動の繰り返しで画面端に追い詰めると飛びから半月斬で削りダメージを奪っていく。与作キムは下Bから小さいコンボを決めて投げでピヨらせることに成功、ここからのコンボでNANASEビリーを虫の息状態に追い詰め、最後は強半月斬の削りで二本連取で世界大会2019の優勝を勝ち取った

勝者:与作 2-0 NANASE

戦い終えて~世界大会2019総括

全国各地から128名もの参加者を集めた今大会、優勝の栄冠に輝いたのは群馬の与作キムだった

毀誉褒貶がつきまとう彼のプレイスタイル、個人的にファンタスティックとは程遠いと感じるし、正直1ラインでの熱い戦いが好きな自分のようなタイプには魅力を感じられないが、そもそもライン移動はルールで認められていることなのでこれは個人の好き嫌いの範疇の話である

出が早くライン攻撃の迎撃に使える飛燕斬というキムのキャラ特性を最大限に駆使したライン戦法で優勝をつかんだ与作キム、それを以ってなんら優勝の名誉を傷つけられるものではない、餓狼伝説スペシャル世界大会2019優勝、まことにおめでとうございます

与作キムの優勝を受けて来年の世界大会はどうなるのだろう。ライン移動が趨勢となるのか、それとも25年経ってもいまだ決定的な対抗策が見つかっていないライン移動に対する新たな対策がうまれるのか、なりゆきを注目していきたい

新しい世代の台頭が目立ったのも今回の世界大会の特徴だった。準優勝に輝いたNANASEビリー、公明キムを倒したヤマカワビリー、AKIRAビリーを倒したおりはる十平衛、4位入賞を果たしたアイパラクラウザーなど、これまでベテラン世代が上位を席捲していた世界大会において若い世代が縦横無尽に暴れまわった

来年はベテラン勢が巻き返すのか、それとも新たな世代の台頭があるのか、いまやベテランも若手も実力差がほとんど無く戦国時代の様相を呈してきたガロスペ界の今後の動きも引き続き見逃せない

地域的には決勝トーナメント進出者の顔ぶれを見ると関東地区が9名で最大勢力、これに続くのが関西地区の3名、東海地区2名、北信越地区1名、北海道(?)1名のうちわけとなった

ミカド勢が強いのは今までの大会通りだがこれまで関東と東海に隠れて日陰の存在だった関西地区にとっては3位入賞のスパム氏を含め3名が決勝トーナメントに進む躍進の年となった。これまで上位常連だった東海地区は今回2名だけだったが準優勝のNANASE氏が気を吐いて名狼会ここにあり、と健在ぶりを示した

北信越、東北からも決勝トーナメントに進出したC-YA氏やブロック決勝に進んだポー氏、一匹狼など来年のさらなる飛躍が期待される。残念ながら今回低調な成績に終わってしまった九州・中国・四国地方のプレイヤには来年の奮起を期待したい

長々とつづってきた今年の世界大会レポートはこのあたりでおさらばさらば、皆さんまた来年お会いしましょう!

優勝 与作(群馬県・キム)

準優勝 NANASE(愛知県・ビリー)

3位 スパム(大阪府・アンディ)

世界大会関連記事

田馬場ゲーセンミカドで行われた餓狼伝説SPECIAL世界大会2019に参加してきました!

餓狼伝説スペシャル世界大会2019、予選Aブロック全試合の結果と感想 

餓狼伝説スペシャル世界大会2019、予選Bブロック全試合の結果と感想

餓狼伝説スペシャル世界大会2019、予選Cブロック全試合の結果と感想

餓狼伝説スペシャル世界大会2019、予選Dブロック全試合の結果と感想

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする