こんなに安く行ける!冬の北海道・五泊六日格安乗り鉄の旅その五「根室本線不通区間を代行バスで越えて帯広へ、日本三大車窓・狩勝峠の絶景を望む」(費用明細あり)

年中ヒマをもてあましている管理人Pが12/11(火)~12/16(日)にかけて道東・道央をひがし北海道フリーパスで巡った旅行記その五です、(その一その二その三その四その六はこちら)その五では富良野駅から代行バスで狩勝峠を越え、帯広へ向かう様子を紹介いたします

充実した朝食バイキングで元気百倍、悪天候の中を富良野駅へ

たびのやどふらりんさんの朝食バイキングです。一日の活力は朝食にあり、というわけでこれまたすごい品数とボリュームだね

どれもおいしそうでわくわくしちゃう!

この野菜のポタージュほんとうにうまいなあ。2回もおかわりしちゃったよ。チーズとハムとソーセージも絶品。さすが養豚の本場富良野だね

玉子焼きが甘いのね、関西の出汁巻き玉子に慣れてるとちょっと面食らうけどこれはこれで美味しいわ。デザートみたい

北海道は基本的に濃厚な味付けで砂糖を多用する傾向にあるね。同じく寒い地域の東北ではしょっぱい味付けが好まれるのと対照的です。むかしから砂糖大根(甜菜)からの精糖が盛んで、砂糖が手に入りやすいからということもあるのかもしれません

シリアルコーナーにフルーツグラノーラがあるとうれしいのよねー

このヨーグルトとレモンティゼリーの相性もばつぐんだね。食事がおいしいという評判にいつわりなし!

宿から麓郷バス停にクルマで送っていただいたのですが、あいにくの悪天候で視界がほとんど利きません。やどの目の前にも広大な農場が広がってるはずなんですがごらんのとおり・・・

宿の方の話によるとこれでもまだマシなほうらしいわね。ひどい時は3メートル先も見えないホワイトアウト状態になるとか。そうなったら運転どころか外を歩くのも命がけらしいわよ

美瑛の青い池のバスの時もそうだったけど、後ろの扉が凍ってしまってるので前からご乗車くださいとのこと

待合所が雰囲気あるわねー。冬の北海道ではバスの運転手さんがバールを装備するのは当たり前みたいです

列車代行バスで狩勝峠を越えて新得駅へ。名物の蕎麦をいただく

富良野駅に着きました、今日の目的地の帯広へは列車代行バスと特急を乗り継いで行きます

えっ?代行バス?バスってひがし北海道フリーパスでも乗れるの?

もちろん大丈夫。このエリアはフリーパスの有効エリアに入っているし、これはバスなんだけど列車扱いなので時刻表にもきちんと載ってます。快速列車狩勝の代行なので、快速代行バスという珍しいバスですね

なんで代行バスなの?列車では行けないの?

根室本線の新得駅-東鹿越駅の間は2016年の台風による豪雨被害で橋桁や線路の路盤が流されて現在不通状態なんだ、もともと利用者の少ない区間で、復旧にはかなりの費用がかかることから、もしかしたらこのまま廃線になるのでは・・・という噂もささやかれています

朝方あんなに吹雪いてたのがうそのように晴れ上がったわ

夕張山地の中でもひときわ高くそびえる芦別岳が美しいね、そして本州ではなかなか見られない圧倒的な雪景色!

列車代行バスは途中でこちらの幾寅駅に立ち寄って客扱いをします

あれ?幾寅駅じゃなく幌舞駅って書いてあるけど・・・

幾寅駅は浅田次郎原作の小説「鉄道員(ぽっぽや)」が高倉健主演で映画化された時に撮影のモデルに使われた時の駅なんだよ。幌舞駅というのは映画での駅名だね

たしかにヘッドマークに「鉄道員」と書いてあるわ。撮影に使った駅舎は待合室として再利用されてるのね

川がほとんど凍ってる・・・

空知川の上流部ですね、このあたりはかつて砂金堀りが盛んで、近くにある金山(かなやま)という地名の由来にもなりました

砂金!ゴールデンカムイ!サイコパス野郎なんだけど尾形がかっこよくてねー、土方もシブい!

国道38号線の狩勝峠越え部分が近づいてきました

圧倒的な深さの森ね・・・まさしく樹海

あの先の道路の途切れているように見える部分が狩勝峠のサミットだね、右側の車窓に注目だよ

うわーすごい!十勝平原が地平線の果てまで見渡せるわ!

ここが1966年に根室本線の新線が開通するまで、国鉄の日本三大車窓のひとつに数えられた狩勝峠です。先日石勝線の狩勝峠を越えた時に「旧線が本来の車窓」と言ったけど、皮肉なことに旧線の近くを代行バスが通ることによって、かつての絶景をしのぶことが可能になりました

管理人Pが左側の席に座ってたのであまり伝わらないですが、実際には写真よりもっともっとすばらしい絶景なので、是非一度ここを通ることをおすすめします

12:50、定刻どおりに新得駅前に到着しました

管理人Pはこの写真を撮るために希望の女神の銅像のアングルを決めかねて、前から撮ったり横から撮ったり後ろから撮ったり、10分くらい試行錯誤してたわよ、いやーねえ

変態だな

帯広行きの特急がやってくるまで1時間くらい時間があるので、こちらでちょっとそばでもいただこうか

のれんには何て書いてあるんだろう、えーと・・・よめない・・・

サキちゃん、あれは「生(き)そば」と読むんだよ。昔はひらがなの種類が今より沢山あったから、その名残ですね

そば粉をたっぷり使った真っ黒いおそばが美味しいわあ、つゆは結構甘めなのね

新得町は日本でも有数の蕎麦処で、この新得駅の立ち食い蕎麦のファンも多いです。北海道では他に幌加内や音威子府(おといねっぷ)の蕎麦が有名ですね

ここまでの費用:42,955円+350円(新得駅立ち食いそば)=43,305円

六花亭の帯広スイーツと十勝焼肉バイキングを堪能し、ホテル付随のモール温泉へ

特急列車で帯広にやってきました

初日はここで4時間足止めくらっちゃったのよね・・・

せっかくだしまた六花亭でおやつ食べようよー、駅前のこの道を歩けばいいのよね・・・わあ、六花亭の近くに立派なデパートがある!

あれは地方百貨店の雄、帯広の藤丸百貨店です。かつては北海道各地に丸井今井やきたみ東急などの地方デパートがあったんだけど、今は藤丸のほかに函館の棒二森屋くらいになってしまったなあ

そうなんだ、人口の少ない地域ではいろいろ厳しい面もあるかもしれないけど、地方に根付いて頑張ってるお店は応援したくなっちゃうわね

六花亭に来たわ、あれ?二階の喫茶室に行かないの?

フフフ・・・実は六花亭帯広本店にはイートインスペースがあって、そこで立ってケーキをいただくのがツウの楽しみ方なんだよ

どうせまたネットの情報の受け売りなんでしょ

ギクリ・・・いやそんなことは・・・ほらほら、イートインスペースならコーヒーも無料だよ

まったくすぐ影響されるんだから・・・抹茶のケーキおいしい!土台の部分がサクサクして・・・でもやっぱり立って食べるのは落ち着かないかな

そうだね、ハンバーガーやホットドッグと違ってケーキは立って食べるの難しい・・・やはりせっかく本店に来たなら喫茶室で落ち着いていただくことをおすすめします

ここまでの費用:43,305円+490円(六花亭イートイン)=43,795円

今夜のお宿はこちらのホテルパコ帯広3さんです。一泊素泊まりで3,300円!しかも系列のプレミアムホテルキャビンの温泉大浴場とかちの湯にも入れます

繁華街のど真ん中にあるから夜はちょっと騒がしいかもしれないけど、飲みに出かけたりするには便利な立地ね。六花亭や藤丸のすぐ近くなのでお土産買う場所にも困らないわ

ここまでの費用:43,795円+3,300円(ホテルパコ帯広3)=47,095円

さて、ホテルでしばらくのんびりしてから晩御飯を食べに出かけます。今日はお肉にしよう

お肉ー!

管理人Pが帯広で焼肉食べるときは平和園というお店にいくことが多いんだけど、今回は焼肉バイキングのウエスタンというお店に行くよ。実は北海道では意外と焼肉食べ放題のお店って少ないんだ

そうなんだね、北海道は別に食べ放題じゃなくても盛り付けの多い店がたくさんあるものね。初日に行ったインデアンカレーも普通なのに量が多くてびっくりしたわ

歩いていくには遠い距離なので、帯広駅前バスターミナルから70系統大空団地行きに乗って、動物園前で降ります

ここまでの費用:47,095円+440円(十勝バス往復)=47,535円

お店に到着!

大きいお店ねー!駐車場にクルマがいっぱい止まってるわよ、繁盛してるのね

受付を済ませていざ戦場へ。お肉の他にもお寿司、パスタ、カレー、天ぷら、サラダ、デザートと数え切れないくらい沢山の種類があるね

いろいろ種類があって目移りしちゃうわ!

さっそくお肉を・・・サガリ(ハラミ)がやわらかくておいしいね

お肉以外の料理もなかなかおいしいわよ。普通こういったお店はお肉以外おざなりになりがちなんだけどね

食べた食べた、デザートのおしることバナナケーキまで食べておなかいっぱいもう入らない・・・これでいくらなの?

ドリンクバーも料金に含まれて、大人一名2,100円です。税込み料金というのがいさぎよいね

これで2,100円ならじゅうぶん値段分の価値はあるバイキングだわ、やっぱり北海道はバイキングもレベルが高い!

ここまでの費用:47,535円+2,100円(焼肉バイキングウエスタン)=49,635円

ご飯のあとはホテルに戻って温泉に行こう!

やっぱり旅はご飯と温泉よねー。プレミアムホテルキャビンのとかちの湯にやってきたわ。琥珀色のとろりとしたいい湯ねー!

この色は植物性由来によるもので、モール温泉と言って世界的にもめずらしい種類の温泉なんだ、昨日は十勝岳温泉で今日は十勝川温泉、はー天国天国・・・

ところで私達どうやって会話してるのかしら・・・混浴でもないのに

そこはまあ・・・ぶつぶつ独り言をつぶやいてる気持ち悪い人たちという設定で・・・

いい湯だったわー、湯冷めしないうちにホテル戻りましょ。あれ?こんな時間(夜10時前)なのに開いてるパン屋さんがあるわね、しかもすごい行列!

あれはますやパン本店だね、十勝地方にいくつか系列店があって人気の麦音もますやの系列なんだ。他の店で余った分があるときはパンを本店に集めて割引して売ってくれるんだよ。せっかくだから明日の朝食を買っていこう

繁華街の近くで夜でも人通り多いからこれはいいアイデアね。190円のパンが割引で110円になってるよ!

ますやパンに限らず帯広の企業は地域密着型のお店が多いんだよ。インデアンカレー、藤丸、六花亭、柳月、十勝毎日新聞・・・

そういえば帯広では「十勝」という名前を使うことが多いわね。とかち帯広空港、ばんえい十勝競馬・・・

北海道の他の地域では、まず札幌、函館、旭川など中心になる都市が先にあって支庁はその付随のようなところがあるけど、帯広ではまず「十勝」が先にあって、帯広は十勝の一員という意識が強いんだ。これは十勝の開拓が官主導の屯田兵ではなく、民間結社が中心になって行われたということにも由来してると思うんだけど、とにかく十勝の団結力は道内各支庁の中でも傑出しているね

ここまでの費用:49,635円+440円(ますやパン)=50,075円

いよいよ明日は最終日、旅の終わりのさいはての地へ向かいます

その六へつづく

他の記事はこちら。その一その二その三その四その六

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