謎に包まれた四畳半流包丁術、その全容をつかむことは容易ではない・・・歴史の闇に埋もれた昭和安下宿式・四畳半流包丁術最後の遣い手、管理人Pがカニ鍋に挑む!
それは唐突にやってきた
おおお、こっこれはっ・・・!
カニの前ではどんなおしゃべりな人もその存在の前では無口になってしまうという・・・こんな高級食材どうしたのよ!
いつも大根の菜っ葉とか、食パンの耳とか、道に落ちてるカリン糖とか拾い食いしてる管理人Pがカニだなんて・・・これは事件だ、事件のにおいがする
どっからかっぱらってきたのよ!名探偵・有栖川コナン出動!
よく見るとカニ爪の入ってる箱に「選べるお歳暮ロシア産カニ爪500g」って書いてあるね、実家からの贈り物だったのか、謎はすべて解けた!
まったく人騒がせねー!
タイトルが「四畳半流カニ鍋のつくり方」ってなってるけど、こんな高級食材をどうやって貧乏くさい四畳半流包丁術で調理するつもりなんだろう・・・
それでは今回の食材の皆様の入場です
ふむふむ、カニ以外は全て近所の業務スーパーであつらえた食材だね
レシート見ると・・・うどんつゆ小袋33円×8個、うどん玉16円×3個、中華ネギ一把98円、白菜半切100円、焼き豆腐37円、生シイタケ148円・・・ウソみたいな安さね
ネギは国産158円に見向きもせず中華ネギをカゴに入れていたよ、さすが四畳半流の使い手、隙が無い
カニだけが飛びぬけて高くて他は・・・まるで86年メキシコW杯アルゼンチン代表みたいな構成ね。マラドーナのワンマンチーム
カニのカニによる、カニのためのチーム・・・ってなんでそんな古いサッカーに詳しいんだよ!平成生まれって言ってなかったか?サキちゃん
他にたとえるならまるで片道燃料を積んで沖縄特攻に出撃した大戦末期の連合艦隊・・・戦艦大和だけが飛びぬけて存在感を放ち、あとは軽巡矢矧以下、中小駆逐艦の寄せ集め・・・
明治・大正生まれか昭和一桁台でないとわかんないよ!いくつなんだいったい・・・
17歳でーす
・・・・
聞こえないフリして調理開始です
鍋にうどんつゆを張って、これは寄せ鍋風ですね。一手間かけるならば前日夜に水4L張って利尻昆布を入れておいて、朝になってから引き出すと美味しいダシが取れます
で、どのへんが四畳半流なの?ただ単に安い食材使ってるだけじゃないのよ
管理人Pいわく「カニには焼きガニ、カニしゃぶ、お刺身、茹でガニと色々な調理方法が存在するけれども、最後はカニ雑炊にしてカニの身だけでなく殻から出るダシまで余すところ無く使い切ることの出切るカニ鍋こそが四畳半流にふさわしい。女将を呼べいっ!」とのことです
たしかに最後の一滴まで利用できるカニ鍋に比べると他の調理方法ではムダになる部分が多いわね、ある意味合理的というか見上げた貧乏根性というか・・・至らぬ女将でまことに相済みません
(意外とノリがいいな、この女)
生しいたけを切って投入。カニ鍋には植物系統のダシがよく合います。カツオだしは海のものに海のものを重ねることになるので使いません
ふーん。コンブって海のもののような気がするけど・・・
そういえばそうだね、でもコンブはいいの、昔えらい人がコンブは植物って言ってたから。白菜をざくざく切って火をかける前に鍋に入れます
金気を嫌う人は白菜を手でちぎって入れる人も居るわね
火をかけたら豆腐・ネギ・うどんを逐次投入します
解説くん、戦力の逐次投入がガタルカナルの悲劇を招いたのよ?
ミリオタ・・・
沸騰させるとおつゆがにごってしまうので、中火でトロトロ注意深く煮込みます。火が通ったら最後にカニを投入してすかさず火を止める!ここ重要!
えっ?すぐ火を止めて大丈夫なの?
解凍してあるから予熱で十分火が通るので大丈夫。火を通しすぎると「す」が入ってカニの身がボソボソ台無しになっちゃうんだ
カニ鍋完成!
できたー!
意外と短時間で出来るのね!おいしそー!
カニの身と殻からでたダシが絶品ですね・・・!残ったおつゆで作る明日のカニ雑炊がまた楽しみです。文句なしの星5つ!
味は文句なし、カニ以外の材料費600円でこの味が出せるのは大したものね、なかなかやるわ四畳半流!でもネギがつながってたので惜しくも星4つよ